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素材マーケット情報~10分でわかる主要商品の動向~
貴金属/金・白金・パラジウム
金は欧州の債務不安が続くと換金売りが圧迫
 金は9月後半に急落したのち、1600ドル割れで実需筋の安値拾いの買いなどが入って反発し、11月に1800ドル前後に上昇した。その後は欧州の債務問題の行方に関心が集まったが、12月上旬の欧州連合(EU)首脳会議の結果に対し、危機解決に不十分との見方が強まると、各市場でリスク回避の動きが広がり、金も換金売りが圧迫要因になり、再び1600ドルを割り込んだ。EU首脳会議では、新財政協定に英国を除く26カ国で合意したが、全員一致でなかったことから、先行き懸念が強まった。またドイツが救済基金となる欧州安定メカニズム(ESM)の上限引き上げに反対し、会議後のイタリア5年物国債入札で利回りがユーロ導入以来の最高を更新した。欧州中央銀行(ECB)が「最後の貸し手」になるべきとの見方もあるが、ドラギECB総裁は、国債買い入れプログラムは時限的措置とし、拡大に否定的な見方を示している。中期的には2000ドルを目指すとの見方もあるが、欧州の債務不安が続くと、換金売りに上値を抑えられる可能性が高い。
 ニューヨークの金ETF(上場投資信託)の現物保有高は12月に入ってから換金売りなどが出て減少し、15日は11月末から18.559トン減の1279.975トンとなった。14日に長期的な支持線となる200日移動平均線(1618ドル)を割り込んだ。大口保有者であるポールソン・ファンドが、顧客資金の流出や欧米の主要銀行の格下げで、換金売りに動いたとの見方が出ている。追随売りが出るようなら、金は上値の重い状況が続きそうだ。

非鉄金属/アルミニウム・ニッケル・銅
欧州債務危機と中国経済成長鈍化から下落
 LME(ロンドン金属取引所)アルミ現物価格は昨年8月上旬に2600ドル割れとなった後、下落基調となり、同11月23日に2000ドル割れとなった。11月30日、12月1日と2100ドル台を回復したが、12月2日以降は下げ相場となり、14日には2010年7月以来の安値となる1956.6ドルまで下落した。米景気指標は景気回復を示す数字が見られるが、欧州債務危機、中国経済成長の鈍化などから需要に不安があるため、リスク回避の動きが強く投資資金がアルミ市場から流出したことが下げ要因だ。
 国際アルミ協会(本部ロンドン)が昨年11月28日に発表した10月末のアルミ世界在庫は前年同月比0.7%減の243万4000トンとなった。2011年で最も在庫が多かった8月(266万6000トン)から9、10月と2カ月連続で前月比10万トン以上の減少となり、昨年の同月と同水準まで減少。2011年1~10月の世界アルミ生産は、同5.9%増の2192万4000トン。中国の1~10月のアルミ生産は同8.3%増の1481万9000トン。ただ10月は半年ぶりに150万トン割れ。中国社会科学院は、昨年12月に2012年の同国の国内総生産(GDP)成長率を10月予想の9.2%から下方修正し8.9%とし、11年の9.2%から減速するとの見方を示した。欧州債務危機も長期化が懸念され、日米の他、ロシア、ブラジル、インドの経済成長の足かせとなる可能性がある。中国が昨年11月に金融引き締め政策から金融緩和政策に転換したが、中国経済が9%台の経済成長の可能性が高くなればアルミを含む工業品にとっては追い風だ。

 
■金ドル建て現物(09年12月~11年12月15日) ■白金ドル建て現物(09年12月~11年12月15日)
金ドル建て現物 白金ドル建て現物
   
■パラジウム・ドル建て現物(09年12月~11年12月15日) ■LMEアルミ現物(09年12月~11年12月15日)
パラジウム LMEアルミ現物
   
■ニッケル・ドル建て現物(09年12月~11年12月15日) ■LME銅現物(09年12月~11年12月15日)
ニッケル・ドル建て現物 LME銅現物
【注】 〈1〉 折れ線グラフの青は18日間の移動平均線、赤は9日間の移動平均線。
  〈2〉 移動平均線とは、一定期間の平均値を計算し、短期、中期、長期などの期間の異なったチャートを用いて相場のトレンドを判断するツール。移動平均線を用いた売買判断」の方法としてはグランビルの法則が有名。
  〈3〉 ローソク足の赤は陽線(強気)、青は陰線(弱気)。
  〈4〉 ローソク足とは、始値・終値・高値・安値の4つの値段で形成する。始値より終値が高い場合は陽線と呼ばれ、始値より終値が低い場合は陰線と呼ぶ。陽線は白抜きのボックス、陰線は塗りつぶされたボックスと視覚的に表示することにより相場の強弱や方向性を示す。

■RJ・CRB指数(09年12月~11年12月15日)  
RJ・CRB指数 RJ/CRB指数(ロイター・ジェフリーCRB) 原油、金、銅、コーン、コーヒーなど19の商品先物相場で構成される指数。商品相場全体の値動きを示し、インフレ指標としても使われる。エネルギー、工業素材、貴金属で64%のウェイトを占める。
情報提供:株式会社オーバルネクスト
URL:http://ovalnext.co.jp

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