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|三菱電機 福山製作所|
三菱電機(株) 福山製作所
三菱電機 福山製作所
世界規模で環境問題が議論される中、工場などの省エネルギー活動は温暖化効果ガスの排出を抑制するだけではなく、コスト削減に繋がる効果的な手段とされてきた。しかし、省エネを推進したい工場経営側と日々の生産に追われる現場との間に乖離が見られるケースが多いが、全社的な省エネ活動で年間消費電力を約1億円分削減(1997年実績比)することに成功し、さらにその経験をベースに開発した「省エネ実践ツール」を商品化したのが三菱電機福山製作所だ。
省エネ推進活動をリードする
遠藤良之・福山製作所営業部計測制御・省エネソリューション営業課長
小林篤史・同営業部計測制御・省エネソリューション営業課員
小林一美・
同営業部計測制御・省エネソリューション営業課
省エネエンジニアリングG担当マネージャー
井上秀勝・同生産システム推進部環境管理課長(右から)
エネルギー原単位管理
??省エネに取り組んだきっかけと特徴は。
井上
福山製作所が本格的に省エネに取り組むきっかけとなったのが、1997年11月のISO14001の認証取得です。もともと当製作所では1943年の操業開始以来、電気に欠かせない計測制御をはじめとする各種機器を開発・製造してきました。これらの有用性に着目し、省エネに結びつけたのが特徴です。
特に省エネ施策の中で最も特徴的なのは、生産設備側のエネルギー原単位*管理にもとづく現場の改善です。大枠の局部変電所ベースよりも、もっと細かいエリアや部門ごとの使用電力と生産数量を同時に計測し、それらの細かなデータをLANにより「見える化」さらに「わかる化」し、所員が共有化しているところです。
このことで、われわれ工場管理の立場からすると、省エネはもちろんですが、常時「ムダな生産をしていないか」を把握できることのメリットは非常に大きいのです。省エネの代表例である電子モジュール工場では、約90カ所に計測機器を設置し、電力量データの推移に出来高データを重ね合わせて分析し、原単位改善を果たしています。
現場のQCとリンク
??現場に取り組みへの拒否反応はありませんでしたか。
小林(一)
取り組みで現場に負荷を与えると拒否感が出てします。しかし生産現場の人達は「今より少しでも良いものを作りたい」「もっと効果的な方法は無いのか」を日常的に追求している。その典型が生産性向上運動(QC活動)です。当社の場合、それに省エネという目標がうまくリンクしたのです。
まず手法としては「見える化」すること。たとえば電子モジュール工場では「EcoMonitorII」の導入により、ものづくりと電力の使用量を比較しながら「ラインのムダが無いか」を分かるようにしました。その結果は「EcoServerII」を使いながらLANで公開する。現場で改善活動がしやすくするための「見える化」です。そうすると次はムダが見えてきます。
また、当所の省エネ活動の基本は、現場のライン長に責任を持ってもらうことです。なぜなら原単位削減も現場で計測することから始まりますし、その結果から判明するムダも現場にあるからです。ムダの削減方法も生産現場で案出しする方が効果的であり、QC活動とうまく絡めていくのも現場。要は生産現場にとっては「ムダを無くしましょう」という取り組みなのです。決して省エネという切り口でギリギリまで追い詰めないことが大切です。
進む水平展開
??福山での成功をどのように水平展開してますか。
遠藤
当社では現在、全社的に「攻めの省エネ」を推進しています。これは簡単に言えば省エネを節約だけにとどめないで、設備改善や運用改善によってコストを削減し、その分のコストを新たな設備改善に投資することで生産能力を高め、結果的に企業の体力を強化させるという事に繋がります。
したがって福山での手法は、全国25製作所に展開されています。四国の丸亀でも原単位管理による省エネを取り組んでいますし、姫路、和歌山、名古屋、静岡などにも導入されています。現場にも受け入れやすい手法ですからさらに広がりを見せると思います。
毎年約1500人が視察に
??省エネビジネスへの展開は。
小林(篤)
10年前から視察を受け入れていますが、年間で約1500人が省エネ視察会にお出でになります。今日も午後から2組のお客さんがお見えになる予定です。
効果が数値データになって出てくる当所の省エネ活動・システムを導入いただいている例は多いのですが、手法や省エネツールをよりご理解いただくために、冊子をできるだけ充実させ、提案させていただいています。
*エネルギー原単位
たとえば基板工場の場合、1枚の基板を組み立てるのに必要なエネルギーを「原単位」という。
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