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環境・省エネルギー 2008
日本発 地球にやさしい環境技術
進化を続ける省エネ型自販機
富士電機リテイルシステムズ(株) http://www.frsys.co.jp/
缶自販機 消費電力削減目標
 自動販売機(自動サービス機を除く)普及台数は416万7100台、1年間の売上高は6兆8315億円にのぼり、1台当たりでは約164万円稼いでいることになる(普及台数2007年末、売上高は2007年1?12月、日本時装販売機工業会調べ)。中身の商品は清涼飲料から玩具、生理用品まで多岐にわたり、タバコと酒類を除けば24時間年中無休で稼働する“小さな店”である。消費者に利便性を提供し、販売店や中身商品のメーカーにとっては優秀な営業マンである。この自販機の中には商品だけではなく、省エネルギー技術がいっぱい詰まっていることは、あまり知られていない。そこで、業界最大手の富士電機リテイルシステムズ自動化機器事業本部商品企画本部長・槙田幸雄氏に、自販機がどのように変わってきたのか、今後の課題と併せてお聞きした。
省エネ法の第1次指定で目標上回る実績
??まず自販機業界の取り組みを紹介してください。
 「省エネルギー対応は自販機業界の最重要課題であるという認識のもとで、1990年代にはいってから日本自動販売機工業会を中心に業界の自主的な取り組みとして、2次(91?96年、96?2001年)にわたって消費電力量低減計画を実施してきました。さらに2000年に、缶・ボトル自販機が省エネ法(エネルギー使用の合理化に関する法律)に基づく特定機器に指定され、2005年度を目標に、缶・ボトル自販機の消費電力量を2000年度機比33.9%削減することが決められました。いわゆる第1次指定ですが、05年度末には業界平均で37.3%と、目標を上回る数値を達成しました」

??どのような技術が使われているのですか。
 「製品の全ライフサイクルにおける各ステージでのCO2換算の温暖化負荷を見ると、使用のステージが圧倒的大きいことがわかります。またTEWI評価(総等価温暖化影響)という指数を用いて温暖化影響を総合的に評価した場合、冷媒を大気に拡散することによる直接影響(全体の1?2%)よりも、機器運転のためのエネルギー消費による間接影響(98%以上)が圧倒的に大きい。このため自販機の省エネ対策では、断熱性能の強化と加温・冷却にかかわる省電力が技術的なポイントとなりました」
自動販売機の省エネ対策の流れ
ゾーン化で販売直前の商品だけ加温・冷却
??具体的な例で説明していただけますか。
 「断熱材はグラスウールからウレタン、スチロールへと変わり、最近では真空断熱を使用して断熱を強化しました。加温・冷却に関しては、『ゾーンクーリング』の強化です。これは自販機内部をいくつかのゾーンに分け、同じゾーンにある商品の中でも販売直前の商品を加温あるいは冷却する方式で、送風ファンの風量を制御することで省エネを図りました。その日の売れ行きや外気温に応じて風量制御するという学習機能も持っています。また熱交換器の表面積を大きくして風路を最適化し冷却ユニットを高効率化しました。このほか照明のインバータ制御、電力需要のピークに合わせてピークカットの実施(夏場、午前中に商品を冷やし込み、電力需要がピークを迎える午後は冷却運転をストップ)など、さまざまな省エネ対策を実施してきました」
ヒートポンプ普及が今後の大きな課題
??ホットな話題としては富士電機リテイルシステムズが商品化したヒートポンプ搭載の自販機があります。次の省エネ目標は。
 「省エネ法の第2次指定(対象は缶・ボトル自販機、カップ自販機、紙容器自販機)で2012年度までに2005年度比33.9%の消費電力量を削減する目標が課せられています。非常に厳しい目標です。目標達成するためには、さらなる断熱気密化や、LED照明の採用拡大など課題がたくさんありますが、その中でもヒートポンプ加熱は大きなカギとなるでしょう。缶・ボトル自販機では冷たい飲み物は約4℃に冷やし、温かい飲み物は約55℃まで加温しています。これまでの自販機では冷却排熱を外部に放出していましたが、この熱を加熱に利用すればエネルギーのムダを省き、有効利用することができる。当社のヒートポンプ式自販機では年間の消費電力量は900kWhを切っています。2006年にヒートプンプ搭載機種の販売を始め、今年度から本格導入が始まったばかりですが、今後の普及拡大が目標達成に向けての大きな課題であることは間違いありません」

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